2021.09.27 09:46「原始林」の誌面より(9月)2021年9月号の誌面より 原始林七十五周年記念大会詠草 原始林七十五周年記念大会ご案内 原始林七十五周年記念誌 原稿募集(追加分)≪ 連載 ≫ 歌集散策 石牟礼道子歌集『海と空のあいだに』 ( 1 ) 石牟礼道子が短歌を始めたのは昭和18年、16歳のときだった。数年後の エッセイを記述する。「短歌は私の初恋。常に滅び、常に蘇るもの。短歌はあと 一枚残った私の着物。このひとえの重さを脱いで了えば私は気体になってしまう でしょう。今暫くこの薄衣につつまれて私を育みたい」。 そして、石牟礼が短歌を離れたのは昭和40年、38歳のときである。その事由 のひとつは、歌誌「南風」の歌友である志賀狂太の自裁で...