「原始林」の誌面より(2025年5月)

2025年5月号  

≪ 連載 ≫

      歌集散策          井原茂明 

 小島ゆかり『はるかなる虹』(2)

  小島ゆかりは1956年生れ。コスモス短歌会の選者、編集人。『はるかなる虹』は第16歌集

である。2020年歳晩から2024年新春までの作品のなかから468首を収めている。

今回はその(2)について紹介する。


スプーンのすくふスープに感情もゆれながらくちびるに近づく(スプーンにすくふスープ)

街がいま腹式呼吸をするやうなあをい風立つゆふぐれのまへ   ( 月組さんの動画 )

夜の蟬ぎぎぎと鳴けりそののちをわれのねむりの中に堕ち来る  (    〃    )

北へ北へ大移動する象たちを照らす雲南省のつきかげ      (  象の移動   )

風はむかし樫の木、樫はそのむかし旅人、旅人はただかぜ     ( オンライン会議 )

たえまなく公孫樹の落葉ふるひぐれきつねうどんは金色のつゆ  ( きつねうどん  )


≪ 特別企画≫

    風土のうた「北海道の歴史のうた」(川) 

         大口 弘美 

≪ 特集 ≫

    書架の一冊

         宮川 桂子  佐々木 眞喜子  加藤 光子  米蔵 克彦

    身体感覚の歌

         中田 慧子

          

≪ 寄稿 ≫

 

    最近の総合誌より

         村田 正則

    歌ができるとき

         小野 京子(札幌)

    中山周三の歌一首鑑賞 『陸橋』から

         中山 美智子  市川 朱美  松嶋 佐知子

                  

【 原始林本社歌会のご案内 】

  日時    5月25日(日) 午後1時

  ところ   厚別区民センター  視聴覚室

  詠草    雑詠 1首(ハガキ)

  送り先   004-0022 札幌市厚別区厚別南1-14―10―703

        一井 美香

  連絡先   090-7657―5111 (ショートメール限定)

  締切    5月21日(水)厳守(土曜、翌日配達がなくなりました。

                    余裕をみて詠草をお送り下さい)

  会費    300円

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