「原始林」の誌面より(2025年7月)

2025年7月号  

≪ 連載 ≫

      歌集散策          井原茂明 

 小島ゆかり『はるかなる虹』(4)

 

  小島ゆかりは1956年生れ。コスモス短歌会の選者、編集人。『はるかなる虹』は第16歌集である。2020年歳晩から2024年新春までの作品のなかから468首を収めている。

今回はその(3)について紹介する。


酷熱の夜に沈めり老魚なる巨大熱帯魚首都東京は           (真夏のひかり)

空襲の夜空はどんな明るさか地下階段に夕映えとどく         (  〃   )

はじまりもをはりも知らずだれよりもわれははるかなる真夏のひかり  (  〃   )

シャワー浴びながら拡がる夢想界 アサギマダラは海をわたれる    ( 夢想界  )

物音のぼおーッとあをくきこえつつ港のやうな八月の夜       (死後はじめての)

せんせんと蟬のこゑ降り 落蟬は死後はじめてのあさかぜのなか   (   〃   )

うつぶせになれば涼しきあしのうら 二枚の地図に夜の風ふく     (二枚の地図 )


【令和七年原始林大会ご案内】

  日時 令和7年10月19日(日)受付 9時30分

  会場 新さっぽろアークシティホテル(JR新札幌駅直結)

  行事 開会 10時~17時

  詠草 未発表作品1首  締切 7月25日(金)大会費4千円(昼食・写真込み)


  「懇親会」 大会後 同所にて   17時30分より  会費7千円 

 

中山周三先生歌碑記念祭ご案内

  日時 令和7年 10月18日(土)午後1時

  場所 北海道神宮内 中山周三先生歌碑の前


≪ 特別企画 ≫

  風土のうた 「北海道の歴史のうた」(川)

        宮川 桂子     佐藤 美幸

≪ 特集 ≫

  身体感覚の歌

        千葉 悦子

   

≪ 寄稿 ≫

 

最近の総合誌より

      西井 健治

初めて作った歌 (177)

      村田 千江

       

中山周三の歌一首鑑賞 『陸橋』から

         一井 美香  磯石 万里

                  

【 原始林本社歌会のご案内 】

  日時    7月27日(日) 午後1時

  ところ   厚別区民センター  視聴覚室

  詠草    雑詠 1首(ハガキ)

  送り先   004-0022 札幌市厚別区厚別南1-14―10―703

        一井 美香

  連絡先   090-7657―5111 (ショートメール限定)

  締切    7月23日(水)厳守(土曜、翌日配達がなくなりました。

                    余裕をみて詠草をお送り下さい)

  会費    300円

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