「原始林」の誌面より(2024年10月)

2024年10月号  

≪ 連載 ≫

      歌集散策          井原茂明 

  吉川宏志歌集  『雪の偶然』 ( 2 )

    吉川宏志は1969年生れ。宮崎県出身。塔短歌会主催。前川佐美雄賞、寺山修司

   短歌賞などを受賞。歌集『雪の偶然』で第58回迢空賞を受賞。2015年から2022年

   までの作品、555首が収めてある。今回はその(2)である。


 基地の前の青きテントに入りたり鈍器のごとく雨は落ちくる  (キャンプ・シュワブ)

 沖縄の土に臥す少女映されて涙は顔を横にながれる      (    〃    )

 紫陽花はどんな壁にも凭れおり占領のながくながく続きて   (    〃    )

 鉛筆の線少しあり挫折せしをふたたび読みぬハンナ・アレント (  雪とアレント )

 私がしなくても誰かがやったと弁明すされども〈私〉が処刑されたり (  〃   )

 与えられる武器は与えた そう思え 息子は夜のバスに出てゆく   (  〃   )

 沖縄でまず使われむ共謀罪 深夜の東京に作られゆきぬ  (インタビュー 京都新聞)


≪ 特別企画 ≫

     風土のうた 「北海道の歴史の歌」 (地名)

           千葉 悦子

≪ 特集 ≫

     身体感覚の歌

           佐藤 美幸

≪ 寄稿 ≫

     最近の総合誌より  

           中田 慧子

     初めて作った歌(171)

            髙井 勝巳

        

  中山周三の歌一首鑑賞 『陸橋』から

           三浦 美知子   部田 百合子

            

原始林東京大会 ご案内   令和6年10月20日(日) 

               リファレンス大京ビル201会議室

               東京都新宿区西新宿7-21-3  10時~17時

              

      

【 原始林本社歌会のご案内 】

* 10月本社歌会は休みです。11月は下記の通り開催します。

  日時    11月24日(日) 午後1時

  ところ   厚別区民センター(新札幌駅下車)   2階 会議室A

  詠草    雑詠 1首(ハガキ)

  送り先   004-0022 札幌市厚別区厚別南1-14―10―703

        一井 美香

  連絡先   090-7657―5111 (ショートメール限定)

  締切    11月20日(水)厳守(土曜、翌日配達がなくなりました。

                    余裕をみて詠草をお送り下さい)

  会費    300円

        初心の方も遠慮なくご参加下さい

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