「原始林」の誌面より(2024年9月)

2024年9月号  

≪ 連載 ≫

      歌集散策          井原茂明 

  吉川宏志歌集  『雪の偶然』 ( 1 )


    吉川宏志は1969年生れ。宮崎県出身。塔短歌会主催。前川佐美雄賞、寺山修司短歌    

   賞などを受賞。歌集『雪の偶然』で第58回迢空賞を受賞。2015年から2022年までの作

   品、555首が収めてある。今回はその(1)である。


    黒ずみしものが木目に滲みいるアウシュヴィッツの木靴置かれつ ( 鵜  )

    幼な子が見しものは絵に残されて踊るごとし銃に撃たれたる人  ( 〃  )

    京ことば、東言葉のまじりつつ実朝と寝し妻をおもえり     (実朝の墓)

    裸木をくぐりぬけゆく雪が見ゆ あやつらるるごとく自由のごとく(渋民まで)

    夕焼けのからみつきたる木がありて牧水の行きし山道をゆく(比叡山 本覚院)

    日本でも習うと書けば夏鳥のごとく誦みたり〈国破山河在〉

                            (グォプォサンヘーザイ) 

≪ 寄稿 ≫

    最近の総合誌より  

      上澤 孝二

    今村朋信さんを偲ぶ

      上澤 孝二

    中山周三の歌一首鑑賞 『陸橋』から

      今井 明美  渡部 愛  川崎 明美

            

原始林東京大会 ご案内   令和6年10月20日(日) 

               リファレンス大京ビル201会議室

               東京都新宿区西新宿7-21-3  10時~17時

中山周三先生歌碑記念祭 ご案内  令和6年9月22日(日)  午前10時半

                 北海道神宮内 中山周三先生歌碑の前

      

【 原始林本社歌会のご案内 】

  日時    9月22日(日) 午後1時

  ところ   厚別区民センター(新札幌駅下車)   2階 会議室A

  詠草    雑詠 1首(ハガキ)

  送り先   004-0022 札幌市厚別区厚別南1-14―10―703

        一井 美香

  連絡先   090-7657―5111 (ショートメール限定)

  締切    9月18日(水)厳守(土曜、翌日配達がなくなりました。

                    余裕をみて詠草をお送り下さい)

  会費    300円

        初心の方も遠慮なくご参加下さい

     

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