「原始林」の誌面より(2024年7月)

2024年7月号  

≪ 連載 ≫

      歌集散策          井原茂明 

  森垣岳歌集 『遺伝子の舟』 (3)


   森垣岳は「ヤママユ短歌」に所属し、兵庫県の農業高校の教師である。

   第二回現代短歌社賞を受賞している。歌集『遺伝子の舟』について紹介する

   その(3)である。


  さむざむと職員会議終えし日に日暮れの色のらんちゅうを買う    ( 生物1 )

  売られゆく黒毛和牛の内にあるシャットダウンの後のくらやみ    (  〃  )

  箱舟に乗れぬ種族の末裔がおまえであると言われたようだ      ( 生物Ⅱ )  

  けんけんぱ 道に書かれし輪を飛んで けんぱ けんぱで家に帰りぬ (家庭科妻帯)

  まひるまの家に白菜きざむ音 見知らぬ女が母だと名乗る     (社会福祉基礎)

  離れ住む本当の母唯一の我の母なる海上の島           (   〃  )

  嫌われる役に徹する潔さニシンの臭き缶詰を喰う         ( 食品製造 )


≪特別企画≫

   風土のうた

      「北海道の歴史のうた」(地名)   宮川 桂子

≪ 特集 ≫

   身体感覚の歌

            岡本 優子

                

≪ 寄稿 ≫

   最近の総合誌より        矢島 満子

 

     中山周三の歌一首鑑賞  『陸橋』から 

           荒井 陽子  浅野 大愚  執行 裕子

     歌ができるとき

           笹原 子墨

     初めて作った歌(169)

           石崎 千惠

            

原始林東京大会 ご案内   令和6年10月20日(日) 

               リファレンス大京ビル201会議室

               東京都新宿区西新宿7-21-3

中山周三先生歌碑記念祭 ご案内  令和6年9月22日(日) 午前10時半

      

【 原始林本社歌会のご案内 】

  日時    7月28日(日) 午後1時

  ところ  江別市大麻公民館 視聴覚室

  詠草    雑詠 1首(ハガキ)

  送り先   004-0022 札幌市厚別区厚別南1-14―10―703

        一井 美香

  連絡先   090-7657―5111 (ショートメール限定)

  締切    7月24日(水)厳守(土曜、翌日配達がなくなりました。

                    余裕をみて詠草をお送り下さい)

  会費    300円

        初心の方も遠慮なくご参加下さい

     

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