「原始林」の誌面より(2022年1月)

2022年1月号  


 特別作品

  白楊集  17氏    各15首  

 ≪ 連載 ≫

  歌集散策                 井原 茂明

  

  石牟礼道子歌集 『海と空のあいだに』 ( 4 )

母の背はうろことなれりかげろふにかさねて彼岸の灸をすえつつ(指を流るる川)

めしひたる少女がとりおとす鉄の鍋沈めば指を流るる冬の川  (   〃  )

おとうとの轢断死体山羊肉とならびてこよなくやさし繊維質  (海と空のいだに)

樺美智子をかかへつづける地の窪み集会終へて藷すこし植ゆ  (  鴉   )

頸ほそき抗夫あゆみくるそのうしろ闇にうごきゐる沼とおもへり( 廃 駅  )

石の中に閉じし言葉をおもふなり「異土のかたゐ」のひとりいま死ぬ ( 〃 )

いちまひのまなこあるゆゑうつしをり人の死にゆくまでの惨苦を (  〃  )


≪ 寄稿 ≫

 最近の総合誌より        有田 絢子

 中山周三の歌一首鑑賞  『陸橋』から

                 梶原 佑倖   加藤幾予乃 

 歌ができるとき         岩本 ハルエ

 初めて作った歌  (144)  阿部 江津子


※一月号から「原始林」の表紙絵が新しくなりました。「江別市ガラス工芸館」

 作者は同じイラストレーターの矢島あづささんです。

        

◎原始林本社歌会のご案内

  日時    1月23日(日) 午後1時

  ところ   厚別区民センター 会議室A(厚別中央1-5)

  詠草    雑詠 1首(ハガキ)

  送り先   004-0022 札幌市厚別区厚別南1-14―10―703

        一井 美香

  連絡先   090-7657―5111 (ショートメール限定)

  締切    1月19日(水)厳守

  会費    300円

  初心者の方も遠慮なくご参加ください

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