2021年8月号の誌面より
原始林七十五周年記念大会ご案内
原始林七十五周年記念誌 原稿募集
特別作品 20首より (白楊集同人を除く同人・会員) 34氏
≪ 連載 ≫
歌集散策
北山あさひ歌集 『崖にて』 ( 4 ) 井原 茂明
北山あさひ歌集『涯にて』につき最終回の四回目の紹介である。北山は札幌在住の
歌人であり、結社まひるのに所属している。2019年に第七回現代短歌賞を受賞している
気鋭の作家である。
詠んでも詠んでもおはぎぐらいの大きさの虚しさがあるあばらの中に( ゆ め )
雪つぶの固さに冴えてゆくこころ剣客だから速足で行く (剣客だから )
セフカペンピボキシル錠ふんわりと桜色して菌みなごろし ( 正 気 )
星ひとつぶ口内炎のように燃ゆ〈生きづらさ〉などふつうのテーマ (ひこうき雲 )
未婚の未に大きく〇をアムールの河口をすでに氷は発ちたり (麒麟待ち )
ともだちが短歌をばかにしないことうれしくてジン・ジン・ジンギスカン( 〃 )
プリズムはニシンの鱗、水たまり、母娘(おやこ)喧嘩のあとのラーメン
(オリジナル スマイ)
しわしわの崖の肌(はだえ)に陽がさせば昏き胸より剣うまれくる (崖にて )
≪ 特集 ≫
「戦争の歌」を読む
土蔵 寛二 川村 悦子 西井 健治 長田 直美
≪ 寄稿 ≫
扉 「私にとって短歌とは何なのか」 工藤 省吾
髙橋一男さんを偲んで 斉藤 希美
中山周三の歌一首鑑賞 『陸橋』から
小野 京子 村田 千江 酒井 敏明
※八月原始林札幌本社歌会は、新型コロナウイルス感染症蔓延により会場が使用できず、
中止となりました。
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