「原始林」の誌面より(3月)

2021年3月号の誌面より 

≪ 連載 ≫

 歌集散策  俵万智歌集 『未来のサイズ』(2) 井原茂明

 『未来のサイズ』は俵万智の第六歌集。2013年~2020年までの作品を収めているが

 時系列ではない。「現在のコロナ禍でのグラグラした日常を味わってもらった後で、

 石垣や宮崎での暮しの歌を読んでいただくのが自分の感覚」と述べる。二回目の紹介に

 なるが、おおよそ石垣島で生活していた時期のものだ。


Ⅱ 2013年~2016年  

  沖に出て小さきカヌーとなりながら手を振るものを若者と呼ぶ  (アコークロー)

  マングローブの家族寄り添う 海辺でも生きていこうと決めたものたち ( 〃 )

  「郡(むり)か星(ぶし)」耳にやさしき八重山の音韻で聞く星の伝説 (夏はそこまで)

  さよならの後の暗黒 地下へ地下へ地下へあなたは潜っていった      (訃報)

  釣る泳ぐ登る飛び込む がじゅまるの木蔭の子らの動詞ゆたかに         (台風の指)

  駐車場の車つまんで転がして信号機折る台風の指         (  〃   )

  冷凍庫のハーゲンダッツ思いきり食べねばならぬ停電の夜     (  〃   )

      

≪ 特別企画 ≫

       風土の歌 「オホーツク」   栗原 文夫   大口 ひろ美


≪ 特集 ≫

       動物の歌」を読む       阿部 江津子  三浦 公佐子                               


≪ 寄稿 ≫

      最近の総合誌より            丹羽 雅子

   中山周三の歌一首鑑賞 『陸橋』から   斉藤 弘子   林 朋子 

   山口園さんの「うた」を辿って      宮川 桂子


   初めて作った歌(136)        中寺 礼子

         

*  一月号から原始林の表紙の絵が新しくなりました。

  黒松内の北限のブナ林です

  作者は昨年と同じ 矢島あづささん

  イラストレーターとしてご活躍中の方です。


【 原始林札幌本社3月歌会開催のお知らせ 】


  日時   令和3年3月28日(日)午後1時 2階会議室B

  ところ  厚別区民センター(厚別中央1-5)

  詠草   雑詠 一首(ハガキ FAX可)

  送り先  069-1342 長沼町東町北1-3-14

       千葉 悦子  宛

       ☏ ・FAX 0123-88-4212

  締切   3月24日(水) 厳守

  歌会費  300円

  通常は第4日曜日に開催。初心の方も遠慮なくご参加下さい。


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