「原始林」の誌面より(9月)

2020年9月号の誌面より 

≪ 連載 ≫

 歌集散策  藤島秀憲歌集『 ミステリー 』(1)   井原茂明

      

『ミステリー』は藤島秀憲の第三歌集である。藤島は「心の花」に所属し、

第十九回寺山修司短歌賞を受賞している。そしてこの『ミステリー』で第十八回

前川佐美雄賞を受賞した。

  白梅のかおりにほっと立ち止まる三年過ぎて人は変わりぬ    ( なにかと )

  父が建てわれが売りたりむらさきの都わすれの狂い咲く家    (  〃  )

  医学生が父の解剖する午後をチラシ配りに歩くわたしは     ( 蒸発の夏 )

  おかあさん痛そうだねと頬の痣に触れしは五歳か四歳のわれ   ( こんな日に )

  わが部屋を君おとずれん訪れん座布団カバー洗うべし洗うべし  ( すずめの町 )

  玉子焼き焼き豚ジャスミンティーちくわ消臭スプレーお玉スリッパ(  〃   )

  能登に来て海の不思議を語りだす来春はわが妻になる君     (  窓  )

  箴言に傍線多き聖書かな「精金よりも、むしろ知識を」     (  神  )

≪ 批評 ≫ 

  中山周三賞 作品評

             鷲巣 純子   黒川 雅子 

≪ 寄稿 ≫ 

  最近の総合誌より           川村 悦子

  歌ができるとき            磯石 万里

  中山周三の歌一首鑑賞 『陸橋』から 

                     伊藤 陽子   岩下 奠泉  

  初めて作った歌 (130)      山岸 千喜子  


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始林札幌本社9月歌会開催のお知らせ

日時   9月27日(日)午後1時

ところ  厚別区民センター(厚別中央1-5)2階 会議室

詠草   雑詠 一首(ハガキ FAX可)

送り先  069-1342 長沼町東町北1-3-14

     千葉 悦子  宛

     ☏ ・FAX 0123-88-4212

締切   9月23日(水) 厳守

歌会費  300円

     通常、第4日曜日に開催。初心の方も遠慮なくご参加下さい

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【 令和二年 原始林大会中止のお知らせ 】 

     令和2年10月18日(日)

      新さっぽろアークシティホテルにて開催予定でしたが、

      新型コロナウイルス感染拡大により中止します。 

  選者による五首選・会員による互選は行う。

  互選方法は九月号でお知らせします。

  選並びに評は十二月号に掲載します。

  

【原始林誌上大会詠草佳作五首の選出と送付のお願い】

  大会詠草提出者は原始林九月号の大会詠草から佳作五首を選出し、

  はがきに番号 、選出者氏名 を書いてお送り下さい。

   宛先  〒 069-0827

       札幌市西区発寒7条5丁目4-17   宮川 桂子

   締切  9月25日(金)  必着

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