「原始林」の誌面より(10月)

2020年10月号の誌面より 

≪ 連載 ≫

 歌集散策  藤島秀憲歌集『 ミステリー 』(2)   井原茂明

      

『ミステリー』は藤島秀憲の第三歌集である。藤島は「心の花」に所属し、第十九回寺山修司短歌賞を受賞している。そしてこの『ミステリー』で第十八回前川佐美雄賞を受賞した。

今回は後半について紹介する。

 駆けのぼれ桜の土手を 少年の声はきらきらひかりに乗りぬ    (  声  )

 お知らせがあります五月十五日今日から君を妻と詠みます     ( 戸籍係 )

 鯉に鯉、鯉にまた鯉かさなりて餌を欲るなり人に寄り来て     ( 噴水の白 )

 味噌汁が俺の好みに合っている なれば勤めてみよう久しく    (  食  )

 ペットボトルの水を飲み切りなお乾く苦し紛れの批評する口    (  生活 )

 鳴く蟬はみな同い年 夏風邪をひきはじめつつひと月の過ぐ    (  空  )

 立ち飲みをちょとして帰る 春はまた蛸の旬にて ちょとして帰る (ちょとして帰る)

≪ 特集 ≫ 

  「災害の歌」を読む

              林 朋子   滝野 正子   矢島 満子

≪ 寄稿 ≫

  最近の総合誌より           明星 敦子

  歌ができるとき            東 十八子

  中山周三の歌一首鑑賞 『陸橋』から 

                     大澤 赫子   星野 香代子

  

  初めて作った歌 (131)      明 美智子 


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【 原始林札幌本社10月歌会開催のお知らせ 】

  日時   10月18日(日)午後1時

  ところ  厚別区民センター(厚別中央1-5)1階 和室A

  詠草   雑詠 一首(ハガキ FAX可)

  送り先  069-1342 長沼町東町北1-3-14

       千葉 悦子  宛

       ☏ ・FAX 0123-88-4212

  締切   10月14日(水) 厳守

  歌会費  300円


※今月は中止した原始林大会の開催日に歌会を行います。

 詠草の締め切りが一週間早くなります。

 通常は第4日曜日に開催。初心の方も遠慮なくご参加下さい

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【 中山周三先生歌碑記念祭ご案内 】

   日時  令和 2年 10月17日(土)午後 1時

   場所  北海道神宮内、中山周三先生歌碑の前

       ※定刻の10分前までにご参集下さい。


【 令和二年 原始林大会中止のお知らせ 】

   令和2年10月18日(日)

   新さっぽろアークシティホテルにて開催予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大

   により中止します。 

   選者による五首選・会員による互選は行います。

   互選方法は九月号でお知らせしました。

   選並びに評は十二月号に掲載します。


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